仕事が終わり、わかばと急いで海にでかけた。
わずかな期待は一面の夕日色。
でも、やはりそうはならなかった。
変化を見ながら波打ち際に降り、いつもの木の前で写真を撮ろうとすると
西の空がオレンジ色に輝きだした。
またもやわかばを急かせて土手に登る。
最後の最後、日没の頃にわずかに太陽の光が漏れだしている。
雲は夕日の色に染められて
ずいぶん前に言った事がある「神の居そうな景色」のような空となった。
そして振り返り東の空を見れば
そこに虹が映し出されていた。
しばらくわかばとふたりでそこに立ち変化を見続けた。
見ている景色はどんどん移り変わり、決して待ってはくれない。
家路に着く頃にはすでに普通の夜に向かっていた。